小春日和/AB(なかほど)
つかのまに慣れてしまう
なんて
できないようだ
日は少しずつ延びてゆき
僕等の時代はぼやけてゆく
時折
君の手を引きながら思う
遠くの空の下の世界を
ひとつに繋がっているはずの世界を
君たちも
足並みはそろえなくてもいい
もっと高みへ
もっと深くへ
光が
求めるものの心へ降り注ぐように
と
やがてまた
日は少しずつ延びて
君等の時代もぼやけてゆくけど
また今日みたいな小春日和には
手を繋いで散歩するといい
君が大きくなるのを
いつまでも見ていたい
つかのまに慣れてしまう
なんて
できないようだ
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