?慣れてきた頃です/歌乱亭カラス
モメが鳴いた
さざ波が足元に寄せシュワシュワとあわ立ちそして消えてなくなる
白波のいきおい強く くるぶしがヒンヤリとした夕暮れの海
夜だから俺と海へと歩こうか 二人肩寄せ花火をしよう
世を知らぬはじけるような白い頬 赤く染めたは彼のまなざし
紅を塗る右手をよそに 左手は前髪いじる鏡の前で
日がおちて燃え尽きそうな空のした もみじの山に闇おとずれる
葛根湯ゼーゼー言いつつ一息で一気に飲んで倒れて眠る
(風邪ひいたの折込み有)
知ってるの貴方が私といる理由 一人暮らしの淋しさがゆえ
街路樹が紅葉すると 人もまた重ね着をして秋を彩る
新婚が朝の別れを惜しむとき 我も呼ばれたゴミ出してけと
戻ろうか携帯忘れて15分 遅刻も怖いが浮気がばれる
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