■批評祭不参加作品■ノン・レトリックより■この文章は古いから祭には不参加!/佐々宝砂
 
詩で食ってゆく、とは、必ずしも詩集を売ることじゃない。俳句で食ってるヒトは詩で食ってるヒトより多いけれども、それは、句集を売って食ってるんじゃなくて、たいていは俳句を教えてお金にしている。たとえば老人クラブの俳句会かなんかにお呼ばれして、俳句を添削して小金をもらう。かなり大きな結社の主宰でもそういう感じ。中高生を相手にするならまだ希望が持てるけれども、教える相手が老人クラブでは……いんや、なかにはすばらしい才能を隠してきたというヒトもいるのだけれど、実際問題として、主宰の努力は涙ぐましいほど。

具体的に何がタイヘンなのかとゆーと、それは老人クラブ面々の実力不足でもなければ理解力不足でもない。
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