女友達/ピクルス
 

 
まるで、その背中から
おぼろに光る翼が生えてきそうな
おんなのこ達
三十を過ぎても
ひらひらと

生きていると初めて知るのは
人が曲線で結ばれている
と解る時だ


黄昏、降りだした雪に
次々と開く傘は蝶のようです
その狭くて広い世界で
もう少しを寄せ合って
夜を待ちきれずに抱擁を繰り返す
世界中の世界で一番の恋人達の曲線

ひとつだけしかない、それぞれの隙間は
欲しいもの
おなじだけの
見えない「はんぶんこ」に殉じようとする
祈るような仕草は曲線
いつか夢で見た
メリーゴーランドの時間は
いつも夢で見る
大切だった人の瞳に映るのは

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