桃のココロ/青色銀河団
 
{引用=風が、何度もしみわたる
夜だから、
キョウシツとかツウガクロとかイエの
水槽のなかで、
わたし、
うまく息継ぎが、できなくて、
ホント、苦しくて、
ハダカのまま、
濡れています、
一粒の
真珠みたいに
くるっと
くるまって
白い
羽根の
瞬きで


でも、
ホントは
濡れてるのは、
わたしじゃない、
傷ついた、桃の、
ココロ、耳たぶのさきまで裸ん、なった、
ココロ
ほら、
キコエルデショ?
夕暮れの、
アリアの、
響き、
成層圏の、
波の、
音、
銀河の、
果てまで、
届く、
かぼそい
声、

わたし、
いつの
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