ノート(柱)/木立 悟
 

先の尖った柱は寒い
鳥が一羽も近寄らない


たくさんの巣に囲まれた
先の平たい柱の横で
自身を削ってはうたを歌う
削らねば歌えぬうたを歌う


背を向け 火を聴く鳥もいる
背を向け 涙を聴く風もいる


先の尖った柱は歌う
雷光だけが照らす夜





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