カテゴライズ。/空児
人は自分自身の上に立って生きているような、
それなのに他人の上に堂々と上がって生きているような、
そんな感じがする。
人の眼が、カテゴライズのだと、思う。
要するに自分の置かれている道が、
道として既に出来あがってることを知られたくないのだ。
自分自身が、オリジナルではないことを、知りたくないのだ。
文章の中の花、音の中の水、
特殊だ、個性だ、独創的だ、といわれるものたちは
何が一体違うものなのか。
いや何も違わないと僕は思う。
才能がわかりやすく出ている人間は素敵だと思うのだが
特殊だ、個性だ、独創的だ、と思うというのは
見る目が狭いだけではないのだろうか。
そんなことを言い訳のように考えながら僕も
カテゴライズの中で他人と同じような道を歩く
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