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渡邉建志
自己嫌悪の深い海を
およぐ
くろくて
きらきらしている
むこうには
たからもの
死
自己嫌悪の海をあがって
自己嫌悪の海岸を歩く
自己嫌悪の貝殻をふむと
からからからとおとがして
自己嫌悪の足の裏から
自己嫌悪の静脈から
自己嫌悪の血が流れていく
自己嫌悪の血の道が
海岸に残っていく
自己嫌悪の禿鷹が
頭上で鳴いている
アエー
アエー
アエー
からからからとおとがして
自己嫌悪の血が流れていく
わたしのこどもじだいのわらいごえが
しずかに聞こえてくる
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