ノート(変わらぬもの)/木立 悟
 



世界はひし形に連なって
かけらとふるえをこぼして廻る
こぼれたものはひかりかがやき
水草を愛でるかたちとなって
午後の流れにひたされてゆく


青と青がつながって
空から空へわたりゆく
夜になっても変わらない
朝になっても変わらない


標の上に雪が積もり
陽が矢印を書いてゆく
従うものも従わぬものも
冬の熱さをたどってゆく


高く 高く
空をめくる手
いつまでもたどりつかない絵
つながりから少し離れた瞳
夜になっても変わらない
朝になっても変わらない








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