ある日の空気の場所/ねなぎ
 
ある朝が
とても静かで
誰もいない
そんな朝なら
それはきっと
時の間
どこかでなくした
心の一部
取り戻せもせず
大切なものを
捨てたことを
ただ
見させられるんだ
ある夜の
懐かしい匂いが
風に吹かれる
そんな夜なら
きっといつかの
どこかの入り口
いつかに溢れた
感情の言葉
二度は無いだろう
人生の分かれ目を
ただ
歩まされるんだ
後ろ向き67%
前向き25%
どこへも行けずに
余っているのは
どこかで忘れた
切れ端ばかり
力なく
夢忘れ
芽が出て
花咲き
葉が枯れ
土になる
心失い
どこへ流れる
ある日に
ふと立ち止まったのは
空だけが知っている
気のせいだ

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