ノート(カラス通り)/木立 悟
 





鴉を一度に十羽眠らせ
ごみ捨て場の連なる通りへと
傘をさして歩いてゆく
手をたたけば眠りはさめて
他の十羽が眠りだす
食事はたくさんあるのだから
あせらなくてもいいのだから
午後の砕けた鍵盤の道
雪の数ほど羽響かせる









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