滑らす肌に灯す温度/maumi
狂わしく相愛しい君の本体を
舐め尽したとて解らず
重なる毎に理解して
重なる毎に誤解していく
指先を弄び含み笑いするも
深く刺さるとて感じず
動かす程に高まり
動かす程にしらけていく
歪んだ瞳に坑う術の色素
取り戻せるくらい
激的なスタンスで話し掛ける
イニシアチブ
イニシアチブ
滑らす指の範囲にだけ
温度を灯すことを許されたような
科学的な変化を夢見て呟く
冷たい肩に歯を裁てて
噛んだ痕の罪悪感で
同じ場所に接吻(キス)をした
嗚 嘆くなり我が愛しき本体に
嗚 嘆いては蒸し返す利害感情
一致する寂しさに
滑らす範囲の温度を灯す
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