ノート(午後と鏡)/木立 悟
 




黒く巨きな鳩が
鴉の頭を踏みつけていた


鴉は言った
おまえのやりたいことをやれよ


鳩は
そうした


鏡に映らない羽が
わたしの横をすぎていった


わたしは
鏡だった









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