サルの惑星/七尾きよし
ヌルヌルと
いや
ニュルニュルと
生暖かいポタージュを襟首から背中に
ゆっくりと流し込まれているような
そんな感覚に
しまいには喜びを感じてしまうおサルさん
そんな服など脱ぎ去ってしまえばいいのだ
砂埃の中でごろごろと転がりまわり
男:フフフ 女:ハハハ
と、笑ってしまえばいいのだ
きっと。。。
首筋を走るアドレナリンの衝動
タバコを吸うたびにその歩を早める心臓
微動だにしない無表情によってすべては封印されてしまう
関係性の中にありながら
触覚の数を間違えて覚えてしまったおサルさんは
すこぶる偏りのある電気信号システムを大切に
いつも肌身はなさず持ち歩き
いつのまにかそれは身体の一部となり
いつしか文化と名づけられる
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