晴れた朝 泳ぐ/はな 
 


あっさりとひねりあげては
なぐって
またひろいあげる
泣いていました、ずっと
どうしようもなく 名づけられてしまったものを 


青いねえ

たっちゃんは確か そう言ったのです
お葬式の朝
似合わない黒のスーツで
扇風機のまえに立っていました
たっちゃんは
その日の朝けんかして
大人たちから何度も、ばかだねえと言われていました
それを全部、背中で聞いては
ずぼんを脱いで
どこを見ているのか
ぱんつ姿で
ほこり臭い風に
吹かれていました


たっちゃんの腕は
わたしの腿よりもすこし ふとくて
しんと並ぶ日差しを眺めて
さみしい気持ちだった
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