バリヤ/
蒼木りん
別れちゃおうかな
捨てちゃおうかな
そんな日々が悶々で
おんなじことの繰り返しから
抜け出せなくて
あのとき
別れちゃえばよかったのかな
遠い目で
洗濯物を干すと
気も遠くなる
夏は
なにが悔しいのか
地上を焼くだけ焼いて
わたしはとても生きていられない
頭痛と目眩
わたしが捨てられるのはイヤ
だけどごめん
当たり前に頼る男は嫌いだから
バリヤ
蚊帳の中で眠らせてもらう
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