ノート(夜火)/
木立 悟
雑音の雲の子守歌
雪を蹴り 光る
雪を蹴り 光る
凍ることのない遠い音
夜には優しい二本の手首
朝には見えない起伏を照らす
起伏のひとつであるわたし
片方の目の涙であるわたし
光を揺らし
葉を降らし
空に帰る詩
土に還る詩
消え去ることを受け入れながら
ひろげた腕に上下する火を
見つめることを越え見つめつづける
かわるがわる片目を閉じながら
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