夢現/
かのこ
暑苦しくて、雨の音が
夜がぼやけた夜に
私を連れて行く。
とろりと濃密な空気。
重ねゆく日々に
適応して
今は今を愛して
一つの夢に、魘される。
咲いた花が
その後どこに行くのかを
あなたは知っていますか。
眠りの狭間で
疾走して舞って
まって
明日には明日の風が吹くのです。
そう言って、また
夢想する。
その
奥へと
奥へと
また、奥へと
落ちてゆく。深みに
重ねて
消えてゆく
見えなくなるくらいに
どこかへと
その夢に
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