5m/
ねいやん
通っていた大学の正門。
そこから少し中に入ったところに君。
そしてもう5mのところに自分。
お別れだった。浅い意味でも深い意味でも。
傘から勢い良く飛び出したはずなのに振り返ってしまい、
ひとつもそこから動いていない君が見えた。
そして、鮮明に読みとれた口の動き。
声がなかった分、集中できたのかも知れない。
読みとれたのに戻れなかった5m。
近くもなく、遠くもない場所だったから。
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