石/待針夢子
 

しらない

どうしようもなく生臭い、
地面に根付いた身体で僕は生きている
いつも僕を引き摺り倒すのは生活感でしかない

この街が違うってことなんて、
耳の聞こえる時から知っていた
素敵なあなたは斧を引き摺る

例えばどんな時に生に縋れるのかを教えて欲しい
抱き寄せないことを望んでおきながら
それで傷ついてる僕をあなたが知らないことに
何よりも欲情していることをあなたは知らない

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