存在補正/043BLUE
 
歪んだ眼鏡で世の中を見たら
美しく見えた

歪んだ眼鏡を外して自分を見たら
自己を認識できなくなった

詩を書くことはぼくにとって
それらの歪みを
補正する作業かもしれない

そこから見えてくるものを
やはりぼくは直視できずに
また別の眼鏡を探してしまう

見えないものと見えるもの
ウソと現実の狭間で
猜疑心と闘いながら
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