マスクしましょう/蒼木りん
牛カルビ焼が食べたいと昨夜
寝床で想い欲求
今朝
少々フラつきながら買い物に出た
はじめのスーパーで桃の缶詰
ほかに入用なものを探してカゴに入れて回るうち
空調が寒い
まだ
出歩くべきではなかったと後悔する
青ざめた顔が
死人のようだったのか
レジの向かいのおじさんが私の顔をちらちら見ていた
ごめんね
うつってしまったら不運でした
ということで
期待を込めたコンビニへ向かう
も
牛カルビ焼はなく
豚カルビ焼はあった
豚カルビで我慢しよう
甘くない豚カルビ
私
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