月に刺さるナイフ/043BLUE
 
もう10年以上
君のナイフは
ぼくに
刺さったままだ

君が誰かに
サービスしている
その間にも

ぼくの傷口からは
鮮血が流れ続けている

ぼくはナイフを
抜いたりはしない
この痛みを
永久保存したいから

ぼくはナイフを
投げ捨てたりはしない
君が僕の中から
消えてしまわぬため

あぁ
月に手が届くのなら

ぼくが
ナイフを抜いてあげるのに
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