中国の頑張りやさん/不老産兄弟
 
中国の内陸の小さな村にはまだ電気も家もなく
超級市場なんていうものはなかった
村人は畑を耕し、隣町まで徒歩30時間かけ
物々交換に行かなくてはならなかった
村では若者たちがばくちやけんかにあけくれ
仕事をしているのはいつでも老人達だった
ある日、90は超えているだろうと思われるおじいさんが
いつものように働いていると
めずらしくも若者が
「手伝いましょうか」
と声をかけた
おじいさんはないて喜んだ
しかし、鍬の持ち方さえしらないであろうこの若者に
どれほど仕事が出来るものかと少しだけ不安になった
しかしこの若者の優しさを
もっと育ててやりたいという気持ちで好意に甘える
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