懐疑終着/たいにぃぼいす
 
背びれを見たのに違いなかったので
僕はそれを金魚と呼んだ
地平線を泳ぐ金魚
陽が沈む前に果てに辿り着き

燃えましたので

太陽は懲役一晩の間眠り
その間は世界を月が照らした
骨になった金魚の
骨にならなかった背びれが
家の庭に流れ着いた
拾い上げる僕
切断面に焦げ目
そして絶対は絶対として成立した

燃えましたので
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