冬の刹那/
石川和広
き
軽々しく
イズミヤで
千円のダウンを
買った
暗いのは闇でなく
僕の感応かなあ
建物
電線
いくら真剣なときめきを捕まえても
それが道すがらで
まあ
自信無いくらいで
街の人が
似て見えた日は
なんだか
今日がしっくり来たんだ
まだ不安定はマシ
それを抜けると僕は
ほんと
くるっちまう
だけど魂がバリンバリンに割れても、そのことが遠浅の海に歩くとき
流浪の北極星は瞬き狂い人は完全な氷結からあたたかい
死を選ぶとも
そんな考え
まばらに温い
戻る
編
削
Point
(2)