悪夢は現実/進夜
 
迷路みたいだった

真っ暗で

道は限りなく続いて

登りきれそうもない壁は

狭い道を作って

そばにいるのは

死神のような竜のような

ただ黙って私の行く道へと

殺気だてながら

気配を殺しながら

暗黒の中を憑いて来る

怖いのか怖くないのかわかんなくて

泣きそうになりながら

裸足で傷だらけの足をひきずり

切り刻まれた腕は

乾いた血をこびりつかせ

赤く腫れあがったまま

冷たい空気を感じる

凍えきったはずの

躯と心は

あるのかわからない出口を探して

ずっとずっと彷徨って

たどり着くのか

見つけ出すのか

息絶えるのか、、、
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