頬杖/蒼木りん
 
左手は
重たい頭をささえていて

それは頬杖
というのだけれど

わたしは
本当はその恰好が嫌いで

なんでかといえば

できれば
誰にも見られたくない

白い画面を見つめる

後ろ向きの背中

君の目に映ることが


君に

君の大事なことに

わたしは
背を向けているんじゃないんだよ

「煩い」っていう言葉は
君が嫌いだからじゃないんだよ

本当にただ「煩い」だけなんだ



頭が


重いんだ

思いなんだ

想いだけなんだ

ささえていないと

つらいんだよ



それは

自己犠牲と考
[次のページ]
戻る   Point(1)