待ってみた日/
おっとっと
夜空を仰ぐ。
雲がかかって見えない星を求めて。
月明かりで白く浮き出る雲。
雲の隙間から見える空間。
それは私に星を与えてはくれない。
今日の雲は動きが重い。
地べたに座り込み十年前の唄を口ずさむ。
夜空を仰ぐ。
月明かりがうっすらと強くなる。
目を凝らし、息を呑む。
ふわりと姿を表す。
時間が止まった気がした。
次の瞬間。
月は姿を隠した。
ごろりとその場で横になり。
ふっと息を吐く。
ココロに何かを残せた。
そんな事を実感できた日。
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