ほぼ即興筆記/汰介
 

そんなこんなで
私は今上空 3000m にいます。

30秒に沈黙の後
私は意を決して飛び落ちます。

その時少し左の口腔の辺りを少し噛んでしまいましたが
幸い切れていないようです。

台地に町が見える様な気がするのですが
次の瞬間空を向いて落下するので良く分りません。

何故こんな事になったのか自分でも分らない物ですから。

分らない物ですから。


しかし、落下してはいない様なのです。

それは気のせいでやはり空の上なのです。


日食なのですが
日食とは思えないほど回りは青空なのです。

それは目の前をよぎる何ものかの影なのでしょうか。

振り返ると
カーテンが風に揺れてその向こうに
ありきたりなしかしやはり爽やかな丘があります。

ああ

戻って来たんだ

戻って来たのです



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