便り/
見崎 光
白が舞う
便りを乗せて
幾重にも積まれ
やがて
銀と化す
肌を刺す冷たさに
誰かを想い
また
指先の凍えた深い夜には
誰かを惜しむ
白い息は気休めの温もり
見上げた空は仮初めの幻
その場を走る風が鳴いている
告げゆく四季の戯れに
躍る幼さを懐かしむよう
鼻歌混じりの帰路は
誰かと夢を共有し
儚さに溶けてみる
彫刻されゆく寒さの中で
便りの揺れる初夜を
迎えた
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