NEOPAN400/
虹村 凌
まだ憎しみの火がこの心から消えないのは
あの時に費やした愛の反動だろうか
それはもし人生に於いて費やす
愛の量と憎しみの量が同じだったら
と言う事なのだけれどね
そんな事はどうでもいい
ただ眠るのが怖いだけの
ちっぽけな男が震えてるのだよ
36分の1枚
その写真が収まった一眼カメラを机の上において
少し離れたベッドから眺める
閉じ込めた笑顔を思い出して
どうにか眼を瞑る
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