ススキよ、ススキ/
美砂
風に
揺られる
けして
折れることはなく
風に揺られる
しなって
しなって
狂ったみたいに
しなって
風のないとき
やわらかな光に
輝けば
大昔から伝わる
秋の化石のようだ
道ばたの寂しさを
ぜんぶ集めた
結晶のようだ
風がふけば
その寂しさが
飛び散るのか
こちらの胸に
こだまする
ススキよ、ススキ
無常とは
永遠のことだろうか?
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