部屋/唐草フウ
 
電気などつけなくたってじゅうぶん明るかった

雑踏でさえも何かを叫ぶひとが皆無
熱くなるのがきっと恐いから抑制
保冷剤をどこかに忍ばせて
融けてしまったことなど知らずに

こころを切りたくなくて
風がこんなに吹いているのに
エアコンを働かす
汗を汚いと思いこむ



みせてよ
みせて


うずくまってるその瞳孔から
もざいくを取り払いたい


晴れてきた
いつ
いつか





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