エーテル(孤独)/かのこ
泣くなって言ってくれた
君の
笑顔はもはや今
輪郭だけ
最後の剥がれてしまいそうな
一枚の組織だけ
単純に君のぬくもりが欲しかった
、わけじゃない
君の誇りになりたかった
君の未来になりたかった
うかつにも理解なんて求めてしまった
信用されてるなんて思ってた
何度となく触れ合った君だけど
はじめと最後はいつもひとりぼっちなんだ
今は
風しかない場所を
暗闇の届かない場所を
探し求めている
エーテルの胸元
この期に及んで
言葉に頼り
救われようともがいている自分が
憎い
これ以上何もないなら
もう死んでしまいたい
今さら必要なものなんて
なかったのだろう
淋しさが全てなのだから
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