めざめ/佐和
 
深過ぎて暗すぎる長いトンネルの中から
白いほど淡い黄色のぼやけた広がりを
遠くに感じる

井戸の底に落ちてしまった幼子が
恐怖と孤独で夜通し泣き果て
疲れて迎えた
まだ暗い夜明けのように


(人生には回避不能な困難がすべての人に訪れる。
 でも選択可能な自由もすべての人に与えられている。
 その自由を何にどう費やすかもその人の自由だ。)


避けられない不幸にぶち当たって
自分の自由を
難解な問題を解くことに費やしていた
気づかないうちに暗く難しい色に染めていた

降りかかってきた真っ黒な人生に翻弄され
せっかくのフリーな自分まで奪われたかのように

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