空を一粒/白昼夢
 
この腐敗したかたまりを越えて、わたしは空になる
「し」もなにもないそらへ

すべてをゴミ箱へ投げ捨てる、マッチで火をつけて飛び出す
なにもない空へ

空へ、空へ

空から降る炎をすり抜け、雀が歌い終わる頃
街は姿を消してゆく
とおいそらがみえる

灰色になってしまった街はもう見えない

空を飛んでいく
より星の近いところまで
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