おばあちゃん/
 

小さかった頃 祖母に怒られた
いつも優しい笑みを湛えた人だったから
びっくりして 本気で泣いたし
怖かった
祖母の存在は自分にとって大きくて
そこにいてくれるだけで安心できたし
甘えられた

久しぶりにあった祖母は足が悪くなって
長時間歩くのが辛い様子だった
祖母が小さく感じた
小さい頃は「おばぁちゃん おばぁちゃん」と
わがまま言ったり,困らせたりした
それはもう出来ないんだなぁと感じてしまった
財布を捜す祖母
車椅子を押してもらう祖母
歯がもうないんだよと笑って前歯を見せる祖母

祖母の年を聞かれた
「78やろ」
もうそんな年かねとつぶやく祖母

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