逃避/ねろ
 

夜が色彩を放ちながら
あめふらしを待っている
鍵をなくされた僕は
近づいても遠ざかっても
同じ場所にいる

牛の頭骨をかぶった
悪魔が迎えに来るよ
君と同じ足取りとそのテンポ
ゆっくりと掌の黄色を奪っていく

なんど踝を数えても足りないのは
3分に1人子供が生まれているから

僕のボタンが家出した朝に
連なっては繰り返すリズム

黒い動物が人を食べては殺し
食べては殺しを繰り返しながら
嘔吐している
吐き出された女の子には
食いちぎられた人間の腕や足や
髪の毛と反吐が纏わりついている

眠っているのか起きているのかは
分からないがまるまったきり
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