液体となった太陽が滴りおちる青い波間で(その2)/
青色銀河団
例年より早い春が訪れたので
終わりしかゆるされない
季節の砂浜を素足のままあるく
お供のみいは白い前あしを落陽色に染めて
青い波間で遊んでいる
頭上には錆びついちまった青空が
枯れ木にひっかかったまま
どこからかねむたげな音階がきこえる
風の少年たちが
素肌のまま通り過ぎてゆくから
ぼくは夕陽を真正面から額に
うけとめているのです
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