小説と詩/砂木
 
小説か詩かと作品について批評されているのを読み
ずっと前に知り合った詩友さんを思った。
エッセイの中で彼は書いていた。
最初は小説を書いていたけれど 体力的に無理で
詩に変更したと。
二十数歳の時だったろうか 物凄くショックだった。

身体的な理由で タイプライターで書く方だった。
一文字づつ打ち込むという事が難儀で でもそれしかなくて。

表現方法は 個人的なものなのだと思うがそこに
体力というものが入るという事は その方のエッセイを読むまで
気づかなかったのである。

ひとつの作品が 小説か詩かといわれていると
彼なら どんなことを思うのだろうかと考える。



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