青い空/李恵
夜に咲く花は
太陽を嫌い
昼の街は雑踏にうごめき
生きる花は水を失う
触れる手さえ嫌悪に満ちて
俺達に明日がないことを促すようで
知っていたよそんなこと
けれど希望が希薄に変わるのが恐かった
欲しいものは清水(みず)だけだ
濁った光なんてものは
心の隙間さえ埋めやしない
生長が大事なら
澄み切った青の空を見せてくれ
カラフルに色づいた魚は
今日も空を飛び途方に暮れる
息絶えるまで泳ぎまわるのさ
与えられた自由が続く限り
正しいことを認めるより
誤りを許すほうが容易い心は
過ちを野放しに
過去の経験を独自のものに
澄み切った空を美しいと思わぬ心が
いつか空はカラフルなパレットに
花は夜に咲き
人は明日を忘れる
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