現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成/atsuchan69
現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成
――ブルデュー的フィールド論、エニックの制度的承認理論、新制度派同型化に基づく分析
序論
現代日本の詩誌・短歌誌はしばしば「難解」あるいは「読みにくい」と評される。しかし、その難解さは作品の芸術的高度性に由来するとは限らない。多くの読者が抱く違和感は、作品の解釈の困難さよりも、「なぜこれが評価されているのかが分からない」という制度的な不透明性に起因している。
本稿の目的は、この「難解さ」を作品固有の美的属性ではなく、制度的に生成・維持される特徴として説明することである。そのための分析枠組みとして、以下の三つを用いる。
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