冬と春/
木立 悟
眩む手にあふるる翳り冬と春
けだものよ応えぬ瞳応える背
降り止まぬ目に見えぬ雨降りやまぬ
花と骨つながるいのち星ひとつ
降りつづく耳にも手にも触れぬ声
空うつす左目を閉じ空を呑む
かたち変え終わらぬちから火をまとう
春もなく冬もない陽のうた響く
戻る
編
削
Point
(5)