自由律2023.11.11.No2/田中教平/Kou
 
凪ぎはてた海よわれは哀しむ

忍びかにわれ哀しむ凪はてた海を

忍びかよりさつそう飛んで啼きつめる鳥

まどふこときみの乳(ち)の辺(へ)に痣がある

きみの乳(ち)の辺(へ)を眺め下向く

照る海が夜半の海まできみにまどふ

凪はてし海怨ずる鳥はきみをもとめて

あたらしく生まれた鳥は騒ぐ海へ啼く

こころねむれるわれにきみかな

 
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