自由律俳句 2022.02.12(土) #02/田中恭平
 

ひとり夜明けに声を聞いた

春風吹くじぶんを変えてしまいたい

詩ノート汚れぬまま置かれたまま

陽の光り受けてぐんぐん元気になってくる

純、過ぎるこころは時にひとを殺めたい

梅の花咲きほころぶ南無観世音

しゅんぷうに胸のプロペラぶんぶん回す

坐すこと好きで土曜の午後坐す

明け暮れ坐すことの観音に対す

鐘が撞かれてひとひのはじまり

夢は叶わない、目的として紙に書く

頼まれたからでなくプラスチック洗う

垣根の花の盛りを通る

句の中に落としこむ白い山

句作大好きでいつもペン持っている

竹林をのぞみじっと立つ

しとどに濡れたレインコート脱ぐ

鴉啼いてだれもいない 

 
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