自由律俳句 2022.02.11(金) 午後三時/田中恭平
 

敢えて定型、季重なり
 菜の花に春を見いだすふたりかな

 春の風に動くすすきたち

 朝は寒くも昼あたたかにして汗ばむ

 立春を天丼食べて祝う

 とにかく食べて掃除する

 純な私がいて聖典に陽があたり

 立って歩いて落ち着かない春の昼

 小さなものたち出ておいで 春だよ

 酒断ちつづく、言葉に向かう

 終末論のつづきの春に氷噛む

 
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