愉快な冬迷路/道草次郎
 
瞑(つむ)る眼のうすさ彩る冬かがり

冬来れば郵便函(ポスト)の赤もあかあかと

音もなく小鳥しゅんじゅん冬の梅

初氷(はつごおり)青空のゆび爪は鷹

朴落葉(ほほおちば)自動ドア迄来て泊(と)まる

教会の脇にオルガン落葉掻き

トラックの過ぎて銀杏(いちょう)の落葉降る

握りしめ返しのさすが冬木立(ふゆこだち)

冬草をみるには耳も地に宛(あ)てて

葉牡丹(はぼたん)の迷宮のよな論理愛





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