冬一重/
木立 悟
冬野原こがね足跡きつね罠
名ばかりの光の主の枯れ穂かな
屋根に散る月の尾羽の騒がしく
眠りにて眠りにつもる眠りかな
生も死も紙一重なり口すすぐ
すぐ先の冬をゆく影つねならず
朝霜の雫そむいて晒し首
触れずとも終わりを結ぶ椛かな
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