茫季灯/
木立 悟
冬神の喰らい忘れた緑かな
弦も否も震えも知らず冬を抱く
半面を冬に刺されて化生かな
抗いて落とされてこそ冬ありき
諌めても壊れるままに冬ひらく
片目から片目の冬へ射る陽かな
血を流し折りたたまれて冬あゆむ
捨ておけば捨ておくほどに冬や冬
戻る
編
削
Point
(2)